土地購入の仕訳の「簿記処理」について!実例シミュレーションもご紹介

青色申告で土地を買ったときの会計処理は、「何を資産計上し、何を費用計上するか」を正しく見極めるのがコツ。手付金は前払金(または土地)で計上、印紙は租税公課、仲介手数料は支払手数料、不動産取得税は租税公課で処理し、残代金は土地(資産)/借入金で記録します。個人資金充当は事業主借、土地付き建物は必ず土地と建物に按分(土地は減価償却不可)。本文では2,000万円購入の具体例で、仮契約〜本契約〜取得税〜ローン実行までの仕訳を段階的に確認できます。

  • 最終更新日:2025年9月19日
    監修者:
  • この記事へのリンク掲載依頼(無料)>>
      目次

      土地購入における簿記処理(仕訳)の考え方

      土地購入の仕訳

      土地を購入した場合、その取引を会計帳簿にどのように記録するかを理解しておくことは非常に重要です。特に青色申告で複式簿記を用いる場合、土地購入に関する仕訳を正しく行う必要があります。ここでは、複式簿記の基礎から、土地購入時に必要となる具体的な仕訳までをわかりやすく整理します。

      複式簿記とは?

      複式簿記は、すべての取引を「借方(左)」と「貸方(右)」に分けて記録する仕組みです。借方には資産の増加や費用の発生を、貸方には負債や純資産の増加、収益の発生を記載します。両者は常に一致するため、帳簿の正確性を高めることができます。

      一方、単式簿記は入出金を家計簿のように記録する方法で、個人事業の白色申告などでは利用されますが、青色申告では複式簿記が基本です。

      【複式簿記と単式簿記の違い】

      項目複式簿記単式簿記
      記録方法借方・貸方に分けて記録入金・出金を簡易的に記録
      正確性高い(資産・負債・純資産の変動を反映)家計簿に近く、資産の全体像は不明確
      対応青色申告(65万円控除など)に必須白色申告や簡易簿記で使用
      利点損益計算書や貸借対照表の作成が可能記録が簡単で初心者向き
      難易度高め初心者でも扱いやすい
      いい土地の見分け方!計画書が貰える!
      \ 5分に1人申込み!依頼は3分で完了! /

      土地購入に伴う仕訳の考え方

      土地を購入すると、手付金の支払いや契約時の手数料、税金、場合によっては借入金の利用など、複数の会計処理が必要となります。ここからは具体的なケースごとに仕訳例を見ていきましょう。

      1. 仮契約時の仕訳

      土地購入の仮契約時には「手付金」や「印紙代」「租税公課」が発生します。例えば現金で支払った場合、以下のように記録します。

      借方貸方
      手付金(現金)普通預金・当座預金
      印紙(租税公課)現金

      また、帳簿を整理する場合、手付金を「前払金」として処理するケースもあります。

      2. 本契約時の仕訳

      本契約時には、不動産会社への仲介手数料などが発生します。これは「支払手数料」として計上されます。

      借方貸方
      支払手数料現金

      この時点で土地代金の残額を支払う場合には「土地」として資産計上されます。

      3. 不動産取得税の仕訳

      土地を取得すると、不動産取得税が課税されます。この場合は「租税公課」として処理します。

      借方貸方
      租税公課現金

      これは経費にはならず、税務上の処理に注意が必要です。

      4. ローンを利用して土地を購入した場合の仕訳

      土地代金を現金で支払うのではなく、金融機関からの借入金で購入する場合は、以下のように処理します。

      借方貸方
      土地借入金

      ここで「借入金」は負債として記録され、返済に伴って利息が発生します。

      5. 私的なお金を使った場合の仕訳

      もし事業主が個人資金を使って土地を購入した場合は、「事業主借」として処理します。

      借方貸方
      土地事業主借

      これは、個人資金を事業用に充当したことを意味します。

      6. 土地付き建物を購入した場合の仕訳

      土地と建物を同時に購入した場合は、それぞれを分けて記録します。建物部分は減価償却の対象ですが、土地は減価償却の対象外となるため区別が必要です。

      借方貸方
      土地現金
      建物現金

      この処理により、将来的な減価償却費を正しく計算できます。

      岡田仁監修者のコメント
      土地購入時の仕訳は、一見複雑に感じるかもしれませんが、流れに沿って理解すると整理しやすくなります。仮契約では手付金や印紙、本契約では手数料、取得後には不動産取得税といった具合に、取引ごとに正しく記録することがポイントです。

      また、現金購入かローン利用か、個人資金か事業資金かによって仕訳が変わるため、自分の状況に応じた正しい仕訳を行うことが求められます。特に土地付き建物を購入する場合は、土地と建物を分けて記録する必要がある点に注意してください。
      いい土地の見分け方!計画書が貰える!
      \ 5分に1人申込み!依頼は3分で完了! /

      土地購入の仕訳シミュレーション(実例)

      ここからは、実際の金額を用いた具体的な仕訳例を見ていきます。土地購入では「手付金」「仲介手数料」「不動産取得税」「借入金」など複数の勘定科目を扱うため、事例をもとに整理することで理解が深まります。

      事例:土地2,000万円を購入した場合

      購入価格:2,000万円
      契約時の手付金:200万円(現金支払い)
      仲介手数料:50万円(現金支払い)
      不動産取得税:30万円
      残代金:借入金1,750万円で支払い

      1. 仮契約時(手付金の支払い)

      契約成立の証として、現金で手付金200万円を支払います。

      借方金額貸方金額
      前払金(または土地)2,000,000円現金2,000,000円

      2. 本契約時(仲介手数料の支払い)

      不動産会社へ仲介手数料50万円を支払います。

      借方金額貸方金額
      支払手数料500,000円現金500,000円

      3. 不動産取得税の支払い

      後日、不動産取得税として30万円を納付します。

      借方金額貸方金額
      租税公課300,000円現金300,000円

      4. 残代金の支払い(ローン利用)

      残代金1,750万円を金融機関からの借入金で支払います。

      借方金額貸方金額
      土地17,500,000円借入金17,500,000円

      5. 全体のまとめ(総仕訳)

      最終的に、この土地購入に関する仕訳は以下のように整理されます。

      借方金額貸方金額
      土地20,000,000円借入金17,500,000円
      支払手数料500,000円現金2,500,000円
      租税公課300,000円
      土地は減価償却の対象外なので、建物と分けて仕訳することが必要です。
      仲介手数料や印紙代などの諸費用は「土地」に含めず、費用科目として処理します。
      借入金で購入した場合、返済に伴って「利息」が発生しますが、これは支払利息として別途処理します。

      岡田仁監修者のコメント
      このように、土地購入では契約の都度さまざまな支払いが発生しますが、仕訳としては「土地(資産計上)」と「手数料や税金(費用計上)」をきちんと区別することが大切です。借入金を利用した場合は負債の増加として扱い、最終的にバランスをとる形で記録します。
      いい土地の見分け方!計画書が貰える!
      \ 5分に1人申込み!依頼は3分で完了! /

      注文住宅での土地を適正価格で購入する方法!

      激安・格安

      注文住宅での土地を適正価格で購入するには、相見積もりを取り、ハウスメーカーや工務店の見積もりを比較することです。

      土地探しを依頼できる会社は、不動産会社・ハウスメーカーなど各県に数多く存在します。理想のプランや費用で対応してくれる業者を探すには、複数の会社・業者を比較しながら見定めます。

      相見積もりとは?

      相見積もりとは、数社から見積もりを取り、価格や費用を比較検討することを意味します。

      土地を安くするには、相見積もりが重要となりますが、相見積もりを自分で行うと手間と時間がかかります。また、優良会社を見定め依頼をしないといけないので会社探しが難しく最悪の場合、悪質業者に依頼することがあり、想定以上の高い費用で土地購入をしてしまうことになってしまいます。そうならない為にもオススメなのが、一括見積もり無料サービスを利用しましょう。

      一括見積もり無料サービスで安く土地購入ができる優良会社を探す!

      一括見積もり無料サービスとは、土地探しを得意としている優良会社の見積もりを複数社一括で行う無料サービスです。また、お客様自身で気になる会社や業者を選ぶことができ安心して費用や会社を比較や検討することができます。


      『全てがわかる!』
      土地購入に関する記事を全てまとめましたのでご覧下さい。
      ↓↓↓
      参考:土地購入の全てがわかる!






      ×    
      リンク掲載希望のページ確認
      現在のタイトル: 土地購入の仕訳の「簿記処理」について!実例シミュレーションもご紹介
      現在のURL:https://refolean.com/%e5%9c%9f%e5%9c%b0%e8%b3%bc%e5%85%a5%e3%81%ae%e4%bb%95%e8%a8%b3%e3%81%ab%e3%81%a4%e3%81%84%e3%81%a6/
      進む
    >お困りでは御座いませんか?優良のリフォーム会社・工務店・建設会社・不動産屋をお探しなら『リフォらん』へ

    お困りでは御座いませんか?優良のリフォーム会社・工務店・建設会社・不動産屋をお探しなら『リフォらん』へ


    リフォーム・新築・注文住宅・土地活用・不動産売却等は失敗したくない、後悔したくない為にも会社の選定は必ず慎重にしましょう。大事なことが複数社の見積もりを依頼して比較することです。

    一括見積もりでは、厳選した大手メーカーから個人までの会社のお見積りを比較できるよう地域別で何社かご紹介してます。

    もちろんご利用は完全無料です。是非、ご活用下さいませ。

    CTR IMG