3階建て住宅は「直通階段」じゃないと駄目な理由は?法規とは?間取り例でご紹介

都市部や狭小地で選ばれることの多い3階建て住宅ですが、建築基準法により「直通階段」の設置が義務付けられている点に注意が必要です。直通階段とは、各階の居室から直接避難経路につながる安全な階段のことで、螺旋階段や途中に扉を設けた階段は原則認められません。災害時の安全性を守るための重要なルールであり、設計の自由度にも大きく関わります。本記事では、直通階段の規定内容や設計上の注意点に加え、都市型3LDK・二世帯住宅・ビルトインガレージ付きなど、実際の間取り事例を交えながら解説します。

  • 最終更新日:2025年9月13日
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      目次

      3階建て住宅における直通階段の規定と注意点

      3階建て住宅の直通階段

      都市部の狭小地では、限られた土地を有効活用できる3階建て住宅の人気が高まっています。しかし3階建てを建築する場合、建築基準法に基づく厳しい規定があり、その中でも「直通階段」に関するルールは特に重要です。直通階段の仕組みや法律上の制約を理解しておくことで、設計段階でのトラブルや建築後の後悔を避けることができます。

      直通階段とは?

      直通階段とは、災害時に居室から安全に避難できるよう設計された階段のことを指します。一般的に「螺旋階段」や「回り階段」のように途中で方向転換が必要なものは直通階段とは見なされません。

      つまり、各階の居室から直接、避難経路となる階段に接続されている必要があるというのが大前提です。この規定は、火災や地震などの緊急時にすぐに避難できるようにするための安全確保策です。

      直通階段に関する建築基準法のルール

      3階建て住宅の階段は、建築確認申請を行う際に構造計算書とともに審査を受け、基準を満たした場合のみ許可されます。規定の概要を整理すると以下の通りです。

      項目内容
      階段の位置各階の居室から直接出入りできることが必須
      回り階段・螺旋階段直通階段とみなされず、原則禁止
      1階から3階必ずしも1本でつなげる必要はないが、1階→2階、2階→3階とそれぞれ直通で接続する必要あり
      扉の設置階段に扉やウォールドアを設置することは禁止。見通しを妨げ、避難を妨害するため
      法的根拠建築基準法施行令(火災時避難規定)に基づく安全基準
      居室を経由して階段に到達する間取り
       例:寝室を通らないと階段に行けない設計 → NG。

      階段途中にドアを設ける設計
       例:階段と廊下の間にドアを設置 → NG。

      スリムなデザイン優先で螺旋階段を採用
       例:省スペース化のための螺旋階段 → NG(避難経路として認められない)。

      直通階段以外の3階建て住宅の法規制

      3階建て住宅では、直通階段以外にもさまざまな法律上の規制があります。代表的なものを以下にまとめました。

      規制項目内容注意点
      非常用出入口窓を利用可能。高さ120cm、幅75cm、直径1mの円が通る寸法が必要小窓では不可
      排煙規制自然排煙が義務付けられる。煙がこもらない設計が必須排煙窓の設置が必要
      高さ制限第一種低層住居専用地域では10mまたは12mまで「斜線規制」「日影規制」も併用される
      建ぺい率・容積率用途地域により決定。建ぺい率は30〜60%、容積率は100〜200%程度が多い狭小地では容積率を超えないよう注意

      岡田仁監修者のコメント
      3階建て住宅の設計では「狭小地でも広い居住空間を実現できる」という大きなメリットがありますが、同時に建築基準法による規制が厳しく、直通階段のルールを満たさなければ建築許可は下りません

      特に階段に関しては、デザイン性や省スペース性よりも安全性が最優先されるため、螺旋階段や回り階段を採用したい場合は要注意です。さらに、非常用出入口や排煙窓の設置、高さ制限や建ぺい率の遵守も必要になります。

      設計段階から3階建て住宅に強いハウスメーカーや工務店に相談し、直通階段を含む法規制をクリアしたプランを検討することが、後悔しない住まいづくりの第一歩となります。

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      直通階段を採用した3階建て住宅の間取り例

      3階建て住宅は狭小地でも広い空間を確保できるのが魅力ですが、直通階段の規定を満たしながら設計する必要があります。ここでは 3LDK・二世帯住宅・ビルトインガレージ型 など、代表的な間取り例を紹介します。

      間取り例①:都市型3LDK(狭小地向け)

      間取り特徴
      1階玄関・シューズクローク・浴室・洗面・トイレ水回りを1階に集約し、生活動線をコンパクト化
      2階LDK(約18畳)・バルコニー家族が集まる空間を中央に配置し、採光も確保
      3階主寝室(約8畳)・子ども部屋×2(各6畳)プライベート空間を上階にまとめ、静かな環境

      ポイント
      直通階段を中央に配置することで、各階へのアクセスがスムーズ。狭小地でも広いLDKを確保でき、都市部の子育て世帯に人気。

      間取り例②:二世帯住宅タイプ

      間取り特徴
      1階親世帯用:LDK・寝室・浴室・洗面・トイレ高齢者向けにバリアフリー仕様
      2階子世帯用:LDK・トイレ生活リズムが異なる世帯でも快適に暮らせる
      3階子世帯用:主寝室+子ども部屋×2将来的に仕切れる子ども部屋を確保

      ポイント
      直通階段により各階が独立した空間として機能。完全分離型の二世帯住宅としても利用可能で、プライバシーを守りつつ同居できる。

      間取り例③:ビルトインガレージ型(車・バイク好き向け)

      間取り特徴
      1階ビルトインガレージ(2台)・玄関・物置雨の日でも濡れずに家へ。趣味スペースとしても活用可能
      2階LDK(約20畳)・バルコニー開放的な吹き抜けリビングを採用
      3階主寝室・子ども部屋×2・トイレ静かなプライベート空間を確保

      ポイント
      直通階段によりガレージから居住スペースへの動線も安全に。車・バイクだけでなくアウトドア用品の収納にも便利。

      間取り例④:ワークスペース併設型(在宅勤務対応)

      間取り特徴
      1階玄関・浴室・洗面・トイレ・ワークスペース仕事部屋を独立させて集中しやすい環境に
      2階LDK+バルコニー家族と過ごす中心の空間
      3階主寝室+子ども部屋×2プライベート空間をまとめ、生活リズムを分離

      ポイント
      直通階段で動線を分けながら、仕事と生活を両立できる間取り。コロナ禍以降に需要が高まったスタイル。

      岡田仁監修者のコメント
      3階建て住宅は 狭小地や都市部における住まいの最適解 とも言えますが、直通階段の規定を守りながら設計することが欠かせません。

      都市型 → コンパクトながら広々LDK
      二世帯住宅型 → プライバシーを確保しつつ同居
      ビルトインガレージ型 → 車・バイク趣味に最適
      ワークスペース型 → 在宅勤務世帯に人気

      設計時には「階段の位置」「採光・通風」「将来のバリアフリー対応」を考慮することで、長く快適に暮らせる3階建て住宅を実現できます。
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